・ボロ戸建て投資って、実際どれくらい儲かるの?
・利回り○○%とか書いてあるけど、本当の数字が知りたい
・購入費以外に、どんな費用がかかるんだろう
不動産投資の情報を調べていると、表面利回りの数字ばかりが目につきます。
でも本当に知りたいのは、諸費用も経費も引いた「手元に残る数字」ですよね。
私は2025年11月に70万円のボロ戸建てを購入し、リフォームを経て、2026年7月に入居が決まりました。
この記事では、購入からリフォーム、入居までにかかった費用と、実際の家賃収入をすべて公開します。
仲介手数料も、登記費用も、残置物の処分費も、すべて含めた本当の数字です。
結論から言うと、総投資額は約192万円。実質利回りは約30%でした。
「不動産投資には資金力や特別な才能が必要」だと思っていた頃の自分に、見せてあげたい数字です。
収支の全体像

細かい話に入る前に、まず全体像をお見せします。
投資額
物件購入にかかった費用:約126万円
リフォーム費用:約80万円
残置物の収支:-約14万円(売却収入が処分費を上回りました)
合計:約192万円
収入
月の手取り家賃:52,000円
年間家賃収入:624,000円
利回り
表面利回り:約32%
実質利回り:約30%
不動産投資の広告でよく見る「利回り8%」「高利回り12%」といった数字と比べると、桁が違うように見えるかもしれません。
でもこれは、私が特別だったわけではありません。
安く買って、自分で手を動かして直して、地道に入居付けをした。
ボロ戸建て投資では、この積み重ねで数字が作れます。
ここから、内訳を公開していきます。
購入時にかかった費用【約126万円】
まずは物件を手に入れるまでにかかったお金です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 物件価格 | 700,000円 |
| 仲介手数料 | 330,000円 |
| 登記費用(司法書士) | 198,200円 |
| 固定資産税の精算分 | 9,486円 |
| 不動産取得税 | 20,000円 |
| 近隣への挨拶・雑費など | 約5,000円 |
| 合計 | 1,262,000円 |
物件価格は70万円。
でも実際に支払ったのは、その1.8倍の約126万円でした。
「物件価格=買値」ではない

70万円の家を買うのに、
126万円かかるとは思ってなかった…
ここが、私が最初に驚いたポイントです。
70万円の物件を買うのに、諸費用だけで56万円。
物件価格とほぼ同額に近い金額が上乗せされました。
特に大きかったのが、この2つです。
仲介手数料:330,000円
不動産の仲介手数料には法律で上限が決まっていますが、低価格帯の物件では
「売買価格×3%+6万円」の計算式ではなく、上限額(税込33万円)が適用されることが多くなります。
つまり、100万円の物件でも300万円の物件でも、仲介手数料は同じ33万円。
物件が安いほど、手数料の負担割合は大きくなります。
ただ、ここは私は「払うべきお金」だと思っています。
物件を探して、紹介して、交渉して、契約まで進めてくれる。その対価です。
安い物件ほど不動産会社の手間は変わらないのに利益は薄い。
それでも動いてくれる仲介さんに値切り交渉をしたら、次の物件情報はもう回ってこないでしょう。
削るべきところは削る。でも、人に関わるお金は削らない。これが私の考え方です。
登記費用:198,200円
所有権移転登記を司法書士さんにお願いした費用です。登録免許税と司法書士報酬が含まれています。
正直に言えば、ここはもっと安くできたかもしれません。
◾️複数の司法書士事務所で相見積もりを取る。
◾️ネット完結型の安い事務所を探す。
そういう選択肢もありました。
でも私は、仲介さんの紹介にお願いしました。
理由は2つあります。
◾️初めての取引で失敗したくなかった。
◾️仲介さんが普段から組んでいる司法書士さんなら、手続きの流れもスムーズになる。
これも「関係性」を優先しました。
紹介してもらった仕事を断って、自分で安いところを探す。
それを1棟目でやってしまうと、その後の付き合いに響きます。
数万円安くするより、次の物件を紹介してもらえる関係のほうが価値がある。そう判断しました。
安い物件を狙う人ほど、「物件価格+50万円前後」を見ておくと現実的です。
私の場合、70万円の物件でしたが、購入時点で126万円が必要でした。
残置物は「費用」ではなく「収入」になった
ボロ戸建てを買うとき、多くの人が身構えるのが残置物です。
前の所有者の家財道具がそのまま残っている。処分にはお金がかかる。
だから安く買えるけれど、その分の費用は覚悟しなければいけない。
私もそう思っていました。
でも実際の収支は、こうなりました。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 不用品回収業者(3社に依頼) | -176,000円 |
| ゴミ処理手数料・ゴミ袋など | -6,619円 |
| 買取による売却収入 | +324,204円 |
| 差引 | +141,585円 |
処分費に約18万円かかりましたが、売却収入が約32万円。
差し引きで約14万円のプラスになりました。

処分費がかかるはずが、
まさかのプラス。人生何があるかわからん。
何が売れたのか
出てきたものは、現金、古銭、大量の祝儀袋、金庫、勲章、そしてアクセサリー類。
なかでも大きかったのが、アクセサリーの買取で26万円。ゴールドが混ざっていたようです。
ここで大事なのが、買取は必ず相見積もりを取ること。
後から見つけたカメオを3店舗で査定に出したところ、
最初の店で1万円、次の店で1万8,000円、最後の店で3万5,000円。
同じ日に、同じ物を査定してもらって、3.5倍の差がつきました。
残置物の詳しい話は、こちらの記事に書いています。
▶ 【残置物】ボロ戸建てからお宝26万円。買取で損しない教訓
残置物は「リスク」ではなく「未知数」
もちろん、ボロ戸建てでお宝が出るのはレアケースで、
処分費だけが出ていくケースのほうが圧倒的に多いです。
ただ、最初から「ゴミ」だと決めつけて一括処分してしまうと、あったかもしれない収入は永遠にわかりません。
処分する前に一度、売れるものが混ざっていないか確認する。それだけで結果は変わります。
リフォーム費用【約80万円】

6DKの戸建てを、貸せる状態に戻すためにかかった費用です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 業者リフォーム一式 | 693,000円 |
| 畳・障子の張り替え | 55,170円 |
| 庭・水場クリーニング | 13,680円 |
| 照明・インターホンなど設備 | 約40,000円 |
| DIY材料(100均・ホームセンター) | 約20,000円 |
| 合計 | 約804,000円 |
6DKでこの金額に収まったのは、3つの理由があります。
1. 知人の紹介で、個人の職人さんに直接依頼できた
リフォーム会社を通すと中間マージンが乗ります。直接お願いできたことで、その分が浮きました。
2. 施主支給を活用した
クッションフロア、照明、インターホンなどは自分で購入し、取り付けだけをお願いしました。
3. できることは自分でやった
トイレの壁紙は100均の材料でDIY。高圧洗浄機も購入せず、550円でレンタルしました。
方針として決めていたのは、先輩大家さんに教わった「ゼロに戻す」という言葉です。
おしゃれにするのではなく、普通に住める状態に戻す。マイナスをゼロにすることだけに徹しました。
ただし1箇所だけ、キッチンには例外的にお金をかけています。
賃貸の決定権は女性が持っていることが多いからです。
リフォームの詳細は、こちらの記事で公開しています。
▶ 【リフォーム】ボロ戸建て6DKを約80万円で再生した全記録
家賃収入と、毎年かかる経費

ここまでが「出ていったお金」の話でした。次は「入ってくるお金」です。
月の手取りは52,000円
最終的に決まった賃貸条件はこちらです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 家賃 | 49,000円 |
| 管理費 | 2,000円 |
| ペット飼育分 | 2,000円 |
| 入居者さんの支払額 | 53,000円 |
| 管理料(仲介さんへ) | -1,000円 |
| 手取り | 52,000円 |
年間にすると、624,000円です。
家賃を49,000円に設定したのには理由があります。
仲介さんから「4万円台に見せた方がいい」とアドバイスをもらったからです。

たった1,000円の違い。
プロの視点はさすがです…!
入居希望者はポータルサイトで「5万円以下」と絞り込んで検索します。
50,000円だとギリギリの境目になってしまう。
総額は変わらなくても、見え方が変わる。この発想はありませんでした。
毎年かかる経費は約5万円
家賃がまるまる手元に残るわけではありません。毎年これだけの費用がかかります。
| 項目 | 年額 |
|---|---|
| 固定資産税(年4期) | 約37,600円 |
| 火災保険(5年一括を年割り) | 11,622円 |
| 合計 | 約49,200円 |
固定資産税は年4回に分けての納付です。1期あたり約9,400円。
金額は大きくありませんが、年に数回しかない支払いなので、うっかり忘れそうになったことがあります。
一括で振込みする方法もあるので、そちらの方が安全です。
火災保険は5年一括で58,110円。年あたりに直すと11,622円になります。
もともとは駐車場代も年間60,000円かかっていました。
でも入居者さんが車を使わないとのことだったので、契約していた駐車場を解約。
これで年間6万円の固定費が浮きました。
家賃を3,000円下げる代わりに、固定費を6万円削る。
入居付けの交渉で学んだ、いちばん大きな判断でした。
表面利回りと実質利回りの計算
ここまでの数字をもとに、利回りを計算します。
表面利回りは約32%
表面利回りは、年間家賃収入を総投資額で割った数字です。
624,000円 ÷ 1,919,720円 = 約32.5%
物件情報サイトに載っているのは、たいていこの表面利回りです。
ただしこの数字には、毎年かかる経費が含まれていません。
実質利回りは約30%
経費を引いた実質利回りはこうなります。
(624,000円 - 49,200円)÷ 1,919,720円 = 約30%
一般的に、区分ワンルームマンションの実質利回りは3〜5%程度と言われます。
桁がひとつ違う数字になりました。
当初の想定は22%だった
実は購入した時点での想定は、実質利回り22%でした。
そこから30%まで改善したのは、入居付けの過程で2つの判断をしたからです。
1. 駐車場を解約した(年間6万円の削減)
入居者さんが車を使わないとわかったタイミングで、借りていた駐車場を解約しました。
家賃を3,000円下げる代わりに、年6万円の固定費を削減。差し引きでプラスです。
2. ペット可にした(年間2.4万円の増加)
入居後にペット飼育の申請があることがわかり、覚書を交わして月2,000円を上乗せしました。
買ったあとでも、利回りは動かせる。 これが1棟目でいちばん大きな学びでした。

買う前の数字が全てだと思ってました。
そうじゃなかった。
物件を買うときの数字は、あくまでスタート地点です。
固定費を見直し、条件を組み替えることで、数字は後からでも改善できます。
この数字をどう見るか
実質利回り30%。数字だけ見ると、かなり良い結果です。
ただ、正直に補足しておきたいことがあります。
この数字には「自分の労働」が含まれていない
残置物の片付け、業者探し、買取店回り、トイレのDIY、掃除、内見の準備。
これらにかけた時間を時給換算して費用に入れたら、利回りはもっと下がります。
ボロ戸建て投資は「安く買える」のではなく、「自分が動く分だけ安くなる」という表現のほうが正確です。
それでも、この投資を選んだ理由
私がワンルームマンション投資ではなくボロ戸建てを選んだのは、3つの理由からです。
- 借金なしで始められる
- 自分の工夫で価値を上げられる
- 失敗しても致命傷にならない
192万円という金額は、決して安くはありません。
でも、数千万円の融資を組んで毎月持ち出しが出る投資と比べれば、リスクの大きさはまったく違います。
そして何より、自分でコントロールできる。
リフォームの内容も、家賃の設定も、どこにお金をかけるかも、全部自分で決められます。
うまくいかなければ、自分で手を打てる。
この感覚が、会社員として働くだけでは得られないものでした。
まとめ
70万円で買ったボロ戸建て。
総投資額は約192万円、実質利回りは約30%になりました。
改めて数字を並べます。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 購入費用 | 約126万円 |
| リフォーム費用 | 約80万円 |
| 残置物の収支 | -約14万円 |
| 総投資額 | 約192万円 |
| 年間家賃収入 | 624,000円 |
| 年間経費 | 約49,200円 |
| 実質利回り | 約30% |
「不動産投資には、まとまった資金と特別な才能が必要」
そう思い込んで、何年も動けずにいました。
でも実際には、200万円弱の現金で1棟目を持つことができました。
特別な資格も、コネも、大きな元手も必要ありませんでした。
必要だったのは、動いてみることだけです。
この1棟目がどう始まって、どう形になったのか。それぞれの記事で公開しています。
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